4月15日(月)「ガザ攻撃半年 イラン公館越境攻撃のイスラエル次はレバノン侵攻か?」

ゲスト:宮田 律(現代イスラム研究センター理事長)、田中 浩一郎(慶應義塾大学大学院教授)

イスラエルによる大規模攻撃開始から半年が経過したガザ。地元保健当局によると、死者は3万3千人を超え、住民の3分の1が深刻な飢餓状態に置かれているという。イスラエル軍は「ハマスせん滅」を掲げ、攻撃を続ける。今月初め、アメリカのNGO「ワールド・セントラル・キッチン」の車両がイスラエル軍の攻撃を受け、欧米人など7人のスタッフが死亡。これに激怒したアメリカ・バイデン政権は、イスラエルのネタニヤフ首相に対し「態度を改めなければ、援助も見直す」と、事実上の最後通告とも取れる厳重な抗議を行った。イスラエルは、これを謝罪し、関係者を処分。ガザ南部から一旦、一部兵力を撤退させたが、「ラファ攻撃の実行に変更はない」ともしている。
一方、イスラエル国内では先月末、数万人規模の反ネタニヤフデモが起こるなど、ネタニヤフ政権に対し批判的な世論が高まっている。また、イスラエル軍は、今月1日シリアにあるイラン大使館の攻撃を断行。公館の攻撃は国際法違反のまさに「禁じ手」だが、当然イランも強く反発し「報復」を宣言しており、両者は一触即発の様相。専門家からは、親イラン武装組織ヒズボラを標的に、北部に隣接するレバノン侵攻に踏む切るのではないかとの見方が出ている。
ゲストは、現代イスラム研究センター理事長の宮田律さんと、慶應大学大学院教授で、かつて国連アフガンミッション政務官としてイスラム組織タリバンとの直接交渉に当たっていた田中浩一郎さん。ガザ危機の現状と、イスラエルによる新たな戦略や意図、イデオロギー的背景、現在進行中の戦闘休止と人質解放交渉の行方の展望などを探る。

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