報道ライブ インサイドOUT
ゲスト:平井 久志(共同通信客員論説委員 / 元ソウル支局長)、古川 勝久(元国連安保理 北朝鮮制裁委員会専門家パネル委員)
北朝鮮の動きが不穏だ。15日、韓国とつながる北側の道路や鉄道を完全に遮断、更に南北を結ぶ道路の一部区間を爆破した。南北連結道路は1991年の「南北基本合意」に明記された代表的な「南北共同事業」とされたものだった。今年1月、金正恩総書記が、韓国を「第1の敵対国」と規定し、これまで"民族の悲願"とされてきた「南北統一」を放棄することを表明していた。この破壊行為は、そのことを国内外に示す意図があってのことだろうか。これに対し韓国政府は「明確な合意違反だ」と糾弾する声明を発表した。南北関係の緊張が高まる中、北朝鮮はロシアと急接近している。6月、両国は包括的戦略パートナーシップ条約を締結。これに対し、韓国の国防相は、ロ朝両国は「軍事同盟に劣らないほど緊密になっている」として、北朝鮮がウクライナ戦線へ軍を派遣する可能性が非常に高いとの見方を示していた。そしてウクライナのゼレンスキー大統領も、ロシアによるウクライナ侵攻の前線に「北朝鮮が既に兵士を派遣している」と主張している。
ゲストは、長年にわたり朝鮮半島情勢を取材してきた平井久志氏と、北朝鮮制裁を監視する国連安保理の専門家パネル委員だった古川勝久氏。南北間の緊張を高めようとする北朝鮮の意図と朝鮮半島情勢の行方を徹底分析する。