
報道ライブ インサイドOUT
ゲスト:井手 裕彦(ジャーナリスト / 元読売新聞記者 / 「死亡記録配達人」)
"悪名"高い「シベリア抑留」の陰に隠れて、ほとんど知られることがなかった「モンゴル抑留」。第二次大戦後、約1万4000人の日本人が"世界一寒い国"モンゴルへ連行され、極寒の環境下、受け入れ体制の不備もあって民間人を含む約1700人が命を落とした。その死亡率12.1%はシベリアを上回る過酷さだった。この悲劇を伝えるため奮闘している元新聞記者がいる。井手裕彦氏、彼は新聞社を退職後、単独モンゴルへ渡り死亡記録を発掘。現在、生きた証を全国の遺族へ直接届ける「死亡記録配達人」として活動を続けている。何が井手氏を突き動かすのか?それは「知ってしまった以上伝えねば」という義務感、そして長年にわたる日本政府の"不作為"がある。1972年のモンゴルとの国交樹立時の戦後処理において抑留者の調査請求が放棄され、旧ソ連でのシベリアに比べ対応が著しく遅れたのだ。去年7月、天皇・皇后両陛下が戦後80年の"慰霊の旅"でモンゴルを訪問された。しかし、現地には未だ多くの遺骨が放置され、埋葬地を知る元監視兵も世を去るなど、もう時間的な猶予はない。井手氏は、80年前の住所を頼りに地道な聞き込みを行い、困難な遺族探しを手弁当で続けている。『知られざるモンゴル抑留』を前に国が果たすべき責任が問われている。
番組では、モンゴルで未発見の死亡記録を発掘し、80年前の住所から遺族を探し歩いて届ける「死亡記録配達人」の井手裕彦さんをゲストに"知られざるモンゴル抑留"を徹底検証する。