報道ライブ インサイドOUT
ゲスト:齊藤 貢(元駐イラン大使)、柳澤 秀夫(ジャーナリスト / 元NHKカイロ支局長)
イスラエルのガザ攻撃開始から1年。イスラエルのネタニヤフ政権によるガザ攻撃は続いている。こうした中、イスラエルは北に接するレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラへの攻撃を強化。彼らの拠点を攻撃し、最高指導者ナスララ師ら幹部を殺害。さらに、市民を巻き込みながら首都ベイルート市街地への空爆や南部への地上侵攻作戦を開始するなど、攻撃をエスカレートさせている。一方、イランは、これに対する報復としてイスラエルを180発以上の弾道ミサイルで攻撃。ネタニヤフ首相は「代償を払うことになる」と、イランへの報復を宣言している。イスラエルの最大の支援国、米国のバイデン政権は、多くの民間人を巻き込んだガザ攻撃に対して、公然と非難したが、ネタニヤフ首相は聞く耳を持たなかった。しかし、今回のヒズボラやイランに対する攻撃に関しては、欧米諸国は「イスラエルの自衛権行使」としてイスラエル支持を表明。「挑発的」ともいえるイスラエルの行動に対して、誰もストップをかけられない状況だ。1948年のイスラエル建国以来、イスラエルとアラブ諸国が幾度も戦火を交えて来た中東で、報復の連鎖とエスカレーションは「第5次中東戦争」へと繋がりかねない危険な状況となっている。
ゲストは、外交官として中東政治に携わってきた元イラン大使の齊藤貢氏と、元NHKカイロ支局長で中東情勢を取材し続けてきたジャーナリストの柳澤秀夫氏。緊迫する中東情勢について、徹底分析する。