偉人・敗北からの教訓
主君に背いた過去がありながら厚い信頼を獲得した名参謀・本多正信の敗北から明日を生きるための教訓を探る。1538年、三河国に生まれた正信は1560年、家康の家臣として桶狭間の戦いに参加したが、3年後、三河一向一揆が起きると、一揆勢に加担し、家康に激しく抵抗した。1582年、帰参した正信は内政や外交など幅広い分野で才能を発揮。1590年、家康が関東に移封されると、相模玉縄1万石の大名となった。
家康の天下取りに力を尽くした正信は1605年に家康が隠居すると、家康・秀忠の二元政治を正信・正純親子で支える。そして、大坂の陣の翌年に家康が亡くなると、正信は後を追うようにこの世を去った。その後、本多家を継いだ正純は15万石を超える石高を得るが、1622年、謀反の嫌疑をかけられ、改易されてしまう。正信はなぜ、徳川家からの信頼を息子に引き継ぐことができなかったのか?
正信の嫡男・正純は加増されたことで周囲からの妬みを買い、秀忠暗殺の疑いをかけられ、改易処分に。幽閉された正純は最後まで無実を訴えながら帰らぬ人となった。正信の次男・政重は加賀前田家の家老となり、5万石という破格の待遇を受け、本多家の血脈を繋いだ。生前、正信は政重に書状を送り、親としての思いを伝えていた。そこに記されていた、正信が守ってほしかった教えとは?
【出演】
解説:伊東潤(歴史作家)
進行:中西悠理(キャスター)