太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選
今回の舞台は、瀬戸内海に面した美しい港町、広島県尾道市。レトロな商店街や映画・文学の舞台として知られる尾道は、“坂の街”、“猫の街”としても親しまれ、SNS映えも抜群。どこか懐かしく、訪れるすべての人の心を温かく満たしてくれます。そんな港町で、瀬戸内の新鮮な海の幸と職人の技が光る名店をご紹介します。
名刹・千光寺は、806年に空海によって開かれた歴史ある真言宗のお寺。日本遺産に認定された箱庭のような尾道の街並み、尾道水道や瀬戸内海の島々を眼下に見渡せる絶景ポイントが最大の魅力です。文士ゆかりの散策路を歩きながら、歴史と文化が息づく坂の町を堪能しました。
さて待望の居酒屋巡り。尾道の隠れた名店「蔵鮨」を訪ねました。港町の蔵をイメージした趣深い外観が印象的。まずは地元の純米生原酒「西條鶴」の燗で。新イカ・きす南蛮漬けのお通しは、素材の良さが際立つ逸品。一押しの穴子のつけ焼きは、穴子の柔らかい身と甘みのバランスが抜群。そこに白子豆腐揚げ出しが登場。繊細で上品な味わいに感動した太田さん。瀬戸内の味を最高の形で表現する匠の技に感銘しました。









