「封神演義」の太公望として知られる姜子牙(きょう・しが)が立てた斉(せい)国――姜姓呂(りょ)氏が代々治めたこの国の運命を変える出来事は、こうして起こった。紀元前672年、陳(ちん)国の公子・陳完(ちん・かん)が内紛を逃れ、斉へと落ち延びた。斉国第16代君主で春秋五覇の1人である桓(かん)公は、ここに置いてほしいと言う逃亡者の願いを快諾。上卿を務めるよう伝えるも、恐縮して断る陳完に好感を持った桓公は、技官の長である工正の役目を与えるのであった。陳完の死後、陳氏は“田氏”と改め、斉国内で勢力を伸ばしてゆき…。
「封神演義」の太公望として知られる姜子牙(きょう・しが)が立てた斉(せい)国――姜姓呂(りょ)氏が代々治めたこの国の運命を変える出来事は、こうして起こった。紀元前672年、陳(ちん)国の公子・陳完(ちん・かん)が内紛を逃れ、斉へと落ち延びた。斉国第16代君主で春秋五覇の1人である桓(かん)公は、ここに置いてほしいと言う逃亡者の願いを快諾。上卿を務めるよう伝えるも、恐縮して断る陳完に好感を持った桓公は、技官の長である工正の役目を与えるのであった。陳完の死後、陳氏は“田氏”と改め、斉国内で勢力を伸ばしてゆき…。