1945年6月神戸全域を襲った空襲で病身の母を亡くし、父は出征したまま連絡が途絶え、清太は妹・節子とともに西宮の遠い親戚宅で世話になることになった。だが、おばさんの冷たい仕打ちに耐えられず、清太は節子を連れ、その家を出て防空壕の中で二人だけの生活を始める。日に日に悪化する戦況とともに、やせ細っていく節子。清太は、時折母の優しさ、父の厳しさ、つい数ヶ月前までの平和な生活を思い出しながら、妹を励まし、懸命に生きていこうとする。そして、日本は終戦の日を迎えた。ホタルのように短く儚い兄妹の命は…
1945年6月神戸全域を襲った空襲で病身の母を亡くし、父は出征したまま連絡が途絶え、清太は妹・節子とともに西宮の遠い親戚宅で世話になることになった。だが、おばさんの冷たい仕打ちに耐えられず、清太は節子を連れ、その家を出て防空壕の中で二人だけの生活を始める。日に日に悪化する戦況とともに、やせ細っていく節子。清太は、時折母の優しさ、父の厳しさ、つい数ヶ月前までの平和な生活を思い出しながら、妹を励まし、懸命に生きていこうとする。そして、日本は終戦の日を迎えた。ホタルのように短く儚い兄妹の命は…